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(2)油潤滑軸受
軸受としては、鋳鉄製裏金にホワイトメタル(WJ1,WJ2又はWJ7)を鋳込んだものが使用される。ホワイトメタル軸受は、軸受としての性能は非常に優れているが、軸が片当りしないよう軸系の芯出しに十分注意しなければならない。
(3)張出軸受
張出軸受とは多軸船などで、プロペラ軸を支持するために船外に張り出した軸受で、シャフトブラケット軸受とも言う。3・19図に示すように一般に海水潤滑軸受で、リグナムバイタ軸受またはゴム軸受が使用される。油潤滑軸受の場合はホワイトメタル軸受を使用し、張出軸受と船尾管軸受の間のプロペラ軸を円筒形の鋼板で覆い、油溜りを作り、張出軸受の船尾側にシール装置を設ける。

 

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3・19図 張出軸受

 

3)船尾管軸封装置
(1)海水潤滑軸受
軸封水装置には、グランドパッキン方式と端面シール方式とがある。グランドパッキン方式のパッキンには、ラミー、フラックスあるいはコットン等にグリースを含浸させたもの、さらにメタリック黒鉛を入れたものなど、多くの種類がある。パッキンの寸法はプロペラ軸スリーブ外径の10%程度、本数は5〜7本が実用上適当である。
グランドパッキン方式の一例を3・20図に示す。パッキンをパッキンボックスに挿入する場合には、それぞれの切口が同じ位置に重ならないようにすることが大切である。

 

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3・20図 グランドパッキン方式の構造

 

このスタフィングボックス方式に対して、端面シール方式の軸封水装置が開発され、普及しているその一例を3・21図に示す。

 

 

 

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